「こんなに赤ちゃんに好かれているパパはめずらしいですね。」
息子が生後4ヵ月のとき、家庭訪問に来た横浜市の保健師さんから言われた一言。
プレパパセミナーで先輩パパとして話してもらえませんかとお誘いをいただき、すごく嬉しかったのですが、丁重にお断りしました。
経験上、少数派の意見や考えは理解されなかったり、拒絶されたりすることが多いし、人前で話すのも苦手だから。
ブログなら人前と違い、緊張することもないので、育児に悩む新米ママ・パパ向けに、僕が実践した子どもに好かれる戦略的子育てについて紹介します。
自分の育児の工夫が誰かの役に立ち、笑顔あふれる家庭が増えれば本望です。
タップできるもくじ
戦略的子育てを始めるキッカケとは
早速ノウハウを紹介します!と言いたいところですが、ノウハウを知ったところで「行動」が伴わなければ意味がありません。
「行動」は「思考」の結果です。
どんな経験や考えで戦略的子育てに至ったのか、2つのエピソード(3歳と23歳)を紹介するのでまずはお付きあいください。
自分の子どもに寂しい想いを絶対させない!
「自分の子どもより他人の子ども(仕事)がそんなに大事なの?」
3歳で体調を崩したとき、降りしきる雨の中、仕事に向かう母の車を見送りながら心の中でそうつぶやきました。
僕の両親は共働きで、小学校の教師です。
幼い姉と僕の面倒を見てくれたのはおばあちゃん。
おばあちゃんが居てくれたので寂しくはありませんでした。
今、自分が親になり思い返すと、あの日、仕事に出掛けた母の気持ちを理解できるし、感謝しかありません。
でも、当時、3歳の僕は寂しい気持ちでいっぱいだったんです。
病気のときくらい側にいてよ。おばあちゃんも大好きだけど、やっぱりママがいいよ。
僕はこの幼少期の経験から、自分の子どもには寂しい想いを絶対にさせないと誓いました。
将来、面倒を見てくれるおばあちゃんがいるかはわからない・・・
幼稚園の親友のママのように、未来の奥さんには専業主婦になってもらおう。
働く子育てママより専業主婦の方が奥さんに楽をさせてあげられそうだし。
これが3歳の僕の考えでした。
驚愕!?新米ママの身体は育児疲れでガチガチ・・・
新卒で入社した会社で整体師として1000人以上の方を施術してきました。
施術をする中で1番衝撃を受けたのは子育てママの鉄板のような肩や首、背中が育児の大変さを物語っていたことです。
新米ママの身体、マジでかてぇ。固すぎて指が入っていかねぇ。これはやべぇな。
1000人以上の施術経験がありますが、子育てママの身体の固さは別格です。
この衝撃的な事実を知り、考えを改めました。
子どもに寂しい想いをさせたくないから、奥さんには専業主婦になってもらい、子どもと一緒に過ごして欲しい。働くママよりも専業主婦の方が奥さんに楽をさせてあげられるだろう。
という考えから、
大好きな奥さんにこんなしんどいことを1人でさせられるか!家事も育児も仕事もできる主夫になりてぇ。
という今の考えに変わりました。
専業主婦なら楽をさせてあげられるは完全に間違いだと僕は思います。
この記事を読むと新米ママの育児事情がよくわかります。
これが24時間365日続くわけです。
大事なことなのでもう1度言いますね。
24時間365日続くわけです。
「仕事で疲れた~」と土日にゴロゴロしてる旦那さんもいると思いますが、奥さんの方がもっと疲れてますよ!と教えてあげたい。
育児は奥さんだけに任せるものではなく、夫婦2人で協力して行うものです。
奥さんの負担を軽減するにはどうしたらいいんだろう?という疑問から、積極的に戦略的に子育てをすることに決めました。
戦略的子育ての目的は育児疲れのママに一人時間をプレゼントすること!
家事・育児に追われる新米ママは24時間365日フル稼働です。
家事・育児を終え、やっとできた1人の時間を楽しもうと思った頃には、
身体がクタクタで楽しむどころではないのが現実ではないでしょうか?
疲れて居眠りをしたり、さっき寝たばかりの赤ちゃんの泣き声が聞こえてきたり・・・
新米ママが「30分でいいから一人時間を持ちたい」を叶える方法は3つだけです。
- 保育園に預ける
- 両親に預ける
- パパに預ける
赤ちゃんを自分以外の誰かに任せるしかありません。
①保育園に預ける
保育園に預けると言っても利用できるのは一時保育です
一時保育を利用するには、
・預けられる距離に保育園があること
・その保育園に一時保育のキャパがあること
・預けるための金銭的余裕があること
が条件になるかと思います。
頻繁に気軽に利用できるするのは難しそうですね。
②両親に預ける
両親に預けられるかどうかは近くに住んでいるかどうかによって左右されます。
遠方に住んでいる両親が駆け付けてくれることもゼロではありませんが、気軽に預けるのは難しいでしょう。
両親の近くに住めば育児はしやすくなります。
両親と言っても旦那の両親じゃありません。
奥さんからすれば、旦那の両親に預けるのは気まずくて仕方ありません。
お願いしずらいのが本音ではないでしょうか?
奥さんにとって1番心強いのは自分の両親が近くに住んでいることです。
奥さんの実家の近くに住まいを持った方が子育てしやすいよ!と父からアドバイスをもらいましたが、この通りにしてよかったと心の底から思います。
奥さんの実家から、電車で2駅(5分)、車で5分のところに住んでいるので、困った時にはすぐに駆け付けてくれます。
子育ては住まい選びの時点で始まっていますよ!
③パパに預ける
1番預けやすいのは、パートナーであり、親であるパパです。
自分に任せて気分転換してきたら?という優しいパパはいるでしょう。
しかし、残念なことにママが赤ちゃんを安心して預けられるパパは少ないです。
パパはママを送りだして満足しているかもしれません
でも、ママは違います。
・ミルクをちゃんと適温であげているかな?
・オムツをちゃんと交換できているかな?
サイドギャザーを忘れて布団が濡れてないかしら?
・沐浴はしっかりできたかな?
・お着替えできてるかしら?お腹冷えてない?
・ちゃんと○時までに寝かしつけできるかしら?
・洗濯物が溜まってないかな?
・夕ご飯の洗い物できたかしら?
などなど、気になることがたくさんあります。
こんなことを気にしながらリラックスできると思いますか?
もしも、一人時間を奥さんに楽しんでもらいたいなら、これらのことを気にされないレベルでこなせる必要があります。
このスキルは必要条件であり、十分条件ではありません。
赤ちゃんからパパが好かれているかが重要です。
例え、スキルがあっても嫌いなパパにされたら赤ちゃんは不快なわけです。
泣き疲れたり、寝かしつけがうまくいかず生活リズムが崩れたりすると、体調不良の原因にもなり、後から大変な目にあいます。
こうなるとパパに預けなきゃよかったとママは後悔することになります。
仕事で赤ちゃんと接する時間が短いパパがまず目指べきなのは、「パパのお世話でもいいか」と赤ちゃんからの信頼を得ることです。
ママを育児疲れから救え!パパが赤ちゃんに好かれる戦略的子育てのコツ大公開!!
赤ちゃんは注文の多いお客さんと同じです。
赤ちゃんは自分で何もできないから、お世話係(サービスマン)が必要です。
それがママであり、パパです。
ママは赤ちゃんと接する時間が長いこともあり、新人サービスマンからベテランービスマンへと急成長していきます。
一方で、パパは仕事を言い訳に、赤ちゃんと接する時間が短く、いつまでたっても新人サービスマンです。
その結果、ママの満足度が高いので、「パパじゃいや、ママがいい」と赤ちゃんが感じるわけです。
こうなるとママの一人時間確保は絶望的です。
これを防ぐために、パパを中堅サービスマンに育て、「ママじゃなくて、パパでもいいか」と意識を赤ちゃんに持たせることが重要です。
お客さんの信頼を得るには、まずニーズに応えることが大切です。
信頼を勝ち取れ!赤ちゃんが抱える5つのニーズとは?
赤ちゃんは何かやってほしいときに、泣くことで知らせてくれます。
でも言葉が話せないので、何をやってほしいのかは察する必要があります。
何をしたらいいんだろうとモタモタしていると、早くしろ言わんばかりにギャン泣きします。
僕の経験上、赤ちゃんが泣く理由は次の5つです。
- お腹が空いた
- おしっこ・うんち出た
- 汗かいた
- 眠い・疲れた
- 寂しい
7つの中で頻繁に発生するのは①~⑤、要注意なのは⑥~⑦です。
これらのニーズに対して適切なサービスを提供していきます。
①お腹が空いた→母乳・ミルクをあげよう
空腹を満たすことが7つの中で最重要だと僕は考えています。
生きるために「食」は絶対に必要だからです。
お腹が空いて泣いているのか判断するときは、くちびるを指でチョンチョンと触り、哺乳瓶を吸うような動きをしたら、お腹が空いたと判断できます。
母乳とミルクどちらで育てるかは夫婦の考えや実態によって変わりますが、
わが家は母乳+ミルクで育てました。
ママの直接の授乳ではなかなか母乳が飲めなかったので、ママが搾乳機で母乳を搾り、哺乳瓶にストックしておきました。
このお陰でパパでも母乳をあげることができました。
極力母乳で育てたいと考えていましたが、現実的ではないので、母乳とミルクの使い分けもしました。
一例として、夜泣き防止のわが家のミルクの上げ方をご紹介します。
前提として、母乳の腹もちが3時間、ミルクの腹もちが4時間という知識に基づきます。
- 21時頃に寝かしつけるときにママが母乳をあげます。
- これで0時頃まではお腹が空いたの夜泣きは防げます。
- パパの仕事の帰宅が0~1時だったので、帰宅直後にミルクをあげます。
- これで3~4時まで腹もちします。
- 21~4時までの7時間は夜泣きを気にせずにママは眠れます。
ミルクを上げるときの注意は温度です。
熱すぎると火傷してしまうので、肌と同じ温度まで冷まして飲ませましょう。
ミルクの上げ方については、赤ちゃんのミルクの温度を調節!調乳方法、冷まし方のコツは?という記事で勉強することをオススメします。
②おしっこ・うんち出た→オムツの交換
新生児の間はオムツ交換を頻繁にすることになります。
くちびるを触れて哺乳瓶を吸う動きがなかった場合、次に確認するのがオムツです。
おしっこ・うんちの有無の確認は簡単です。
おしっこならオムツの色が変わるし、うんちなら臭いです(笑)
オムツ交換は迅速に行うのが鉄則です。
放置するとお尻がかぶれる原因になります。
またテキパキ正確にやらないと二次被害が発生します。
わが家の失敗例をご紹介します。
まずオムツ交換時の失敗ですが、うんちの処理に手こずっていたら、噴水のようにおしっこがシャーっと噴き出しました。
ええ、そうです。
赤ちゃんの服・シーツ・布団、自分の服にかかり、洗濯物が増えます。
だから、オムツの交換はテキパキやる必要があります。
でも焦ってはいけません。
焦ってサイドギャザーが甘くなっても悲劇です。
赤ちゃんの服・シーツ・布団を洗濯するハメになります。
オムツ交換はテキパキ正確にやりましょう。
コツはありません、とにかく数をこなして慣れることです。
③汗かいた→お着替えをしましょう
①・②をチェックして該当しなかった場合、汗をかいていないか確認しましょう。
赤ちゃんは体温が高いので、大人が平気でもすごく汗をかいている場合があります。
髪の毛が濡れていたり、洋服が湿っていたら、汗をかいているので、洋服の交換をしましょう。
洋服を交換するときに、濡らしたガーゼで身体を拭いてあげるのもオススメです。
スキンシップを取る良い機会となります。
④眠い・疲れた→寝かしつけましょう
①~③以外なら眠い可能性があります。
眠いのに寝付けないと赤ちゃんはグズります。
赤ちゃんによって個人差はあると思いますが、わが家は抱っこしてゆらゆらしながら、子守唄を唄うとスウスウ眠ってくれました。
要注意なのが、眠ってすぐに布団に移さないことです。
赤ちゃんは背中にセンサーがあるんじゃないかってくらい、布団に移動した瞬間に泣きだすことがあります。
経験上、腕の中で眠って5分くらい経ってからの方が背中センサーの発動が少なかったです。
⑤寂しい→遊んであげましょう!!
①~④が違う場合、1人にされて寂しいから泣いている場合があります。
そんなときは、一緒に遊びましょう!
遊びはなんでもいいと思います。
絵本を読んだり、ガラガラ音がなるおもちゃで遊んだり、ほっぺをツンツンしたり、身体をコチョコチョくすぐったり。
このとき大事なのは、赤ちゃんの気が済むまで一緒に過ごすことです。
遊び疲れるとたいてい寝ます。
赤ちゃんの信頼を勝ち取るコツ!声でアピールしよう!!
①~⑤では赤ちゃんのニーズとそれに対する対応をご紹介しました。
赤ちゃんに好かれるために、①~⑤の行動をするときに意識してほしいことが2つあります。
- 「声+行動」をセットにしろ
- 行動の前に名乗れ、そして呼びかけろ
僕も最初は全然意識していなかったのですが、妻のある一言がきっかけとなりました。
「赤ちゃんは目が悪いからほとんど見えてないんだって」
このとき考えたのは、赤ちゃんはお世話係をどうやって認知するのか?という点です。
ほぼ目が見えてないのなら、誰に触れられているかもわかりません。
視覚・触覚が当てにならないとすれば、聴覚で認識してもらうしかないと考えました。
これ以降、①~⑤の行動をするとき、次のように声を掛けました。
「パパだよ。○○くんどうしたの?お腹が空いたのかな?」
「そうか、お腹が空いたんだね。○○くんのミルクをパパが準備してくるから待っててね」
こんな具合です。
視力が弱ければ、そこに立っているのが、パパなのかじいちゃんなのかわかりませんよね?
声の違いで判断できるかもしれないですが、まず名乗って上げた方が親切だと思いませんか?
「今、あなたの悩みを解決しているのはパパだよ」とめっちゃ刷り込みました(笑)
子どもに好かれる魔法の言葉を繰り返し伝えよう!
やることはシンプルです。
感謝と愛をストレートに伝えることです。
「○○くん、産まれてきてくれてありがとう。パパは○○くんのことが大好きだよ」
これを繰り返し伝えることです。
息子が9ヶ月のときに行った沖縄旅行のホテルで2人きりになったときに、この言葉を伝えると、目がトロンとなり安心した表情を見せていました。
黙っていても伝わりませんよ?
大好きなら、愛しているなら、言葉に出して、後はギュッと抱きしめてあげるだけです。
最後に:愛とは行動することです!
7つの習慣というビジネス書で紹介されていて心に残った言葉をご紹介します。
愛とは行動
愛とは行動することです。
例え自分が眠かろうが辛かろうが、子どものためなら、眠い目をこすりながらミルクを上げたり、寝かしつけをしたりする1つ1つの行動が愛そのものです。
その親の愛情を赤ちゃんはしっかりと受け止めてくれているはずです。
そして、返報性の原理によって、その愛情をしっかりと返してくれますよ。
今はまだ話せない赤ちゃんもいずれ話せるようになります。
そのとき、「ママもパパもだーい好き」って言われたらめちゃくちゃ幸せですよ。
今は目の前の育児の大変さに追われて、そんな先のことは考えられないかもしれません。
そんなときは、一人で育児を抱え込まずに、夫婦で協力すればいいと思います。
新米ママは、「もう限界、助けて!」って声に出せばいいんです。
鈍感な旦那さんでもさすがに気が付くと思いますよ。
鈍感な旦那さんは、さっさと奥さんの大変さに気が付いて、サポートしてあげましょう。
生後7カ月以降も好かれ続ける育児のコツにつづく。